朧月夜の独り言

趣味に関する備忘録と少しの日常

演劇調異譚xxxHOLiC

「演劇調異譚 xxxHOLiC」観に行ってきました。

舞台化発表されてから絶対観たいと思っていた作品。
楽しかったです。

 

とにかくビジュアルの圧がすごい。
セット、衣装、キャラクター…現実離れした世界観が美しい。

松崎さんの大がかりなセットをゴリゴリ動かしてスムーズに場面転換していく演出が好きなので、今作もそんな作りになっていて嬉しい。
今回のセットはリアルな背景や大道具は無く、雲のような煙のような模様が描かれた格子戸を組み替えてシーンを繋いでいく作り。
絵画や漫画のように見える、ファンタジックなセットがかっこいい。
百物語のシーンの、本物の火を使ったロウソクとちょっとホラーっぽい演出が緊張感あって面白くて好きだったな。

物語は短編形式。
四月一日と侑子さんとの出会いや、百目鬼の能力、座敷童や雨童女の話があって、山場は女郎蜘蛛の話。
アヤカシが見えて付きまとわれるだけだった四月一日が、アヤカシや他の人間と関わりを持ち、自分は自分だけのものではない・他人にとって大切な人であることを知る、物語の導入的なところ。
物語の区切りでロゴが投影されたり歌で締めたりが、アイキャッチとエンディングみたいな感じでちょっとアニメっぽい演出で面白かった。
歌もあるけど、歌で物語が進むわけではないのでミュージカルではない認識。
短編形式だと話の切れ目で集中力が少し切れるし、大きい山場がないとダレたりするので少し苦手だけど、2時間休憩なしなこともあってテンポ良く見れたかな。

そして何よりオールメイルのキャラクターたち。
太田さんの侑子さんは発表されたときから何の不安もなかったけど、自分の予想以上に美しくて。
手の動き、目線、声の抑揚やアクセント、どれもが美しい女性のもので最高でした。
あとは衣装さんに全力でお礼を言いたくなるほど素敵な衣装。
物語ごとに衣装が変わるのが嬉しい演出。
赤い着物、黒いAラインドレス、青い振袖、中華風?なピンクのドレス、緑のマーメイドドレス…服のデザイン自体も素敵だし、太田さんの長身で着こなしているところがさらにかっこいい。

阪本さんの四月一日はアニメで見た雰囲気そのままな印象。
そういえばxxxHOLiCって日常は四月一日がわいわい言って賑やかな作品だったな、と思い出した。
侑子さんのセリフは言葉や話し方が難しくて大変そうだけど、四月一日は常にテンションとテンポとの戦いという感じ。

上で侑子さんの所作めちゃ褒めたけど、他の女性役キャストさんもとても良かった。
ひまわりちゃんも座敷童も雨童女も女郎蜘蛛も、それぞれのキャラクター性に沿った仕草がとても可愛くて、スタイルも良くて、ガッツリ足見えてたりするのに全然違和感がない。
あと、マルとモロが可愛い…!!
子役さんだから当たり前だけどちっちゃくて、侑子さんと並んだときのサイズ感が愛しい。

物語の最後はひまわりちゃんの伏線が張られて終了。
次作を期待して良いのかな、このキャストで続編が見たい。






以下余談。
xxxHOLiCとは関係ない別作品の話。
消したくなったらしれっと消すかも。














今作が発表されたときから、すこーしだけマグダラを思い出した件について。
苦手な話題だと思った方はお戻りください。














オールメイル、しかも太田さん出演で、少しだけ思い出した。
太田さんの侑子さんを、動く姿を生で観て、表情、視線の向け方、セリフの抑揚やアクセントにマリアさんの影を少し感じた…気がした、特にソファーに座って上目遣いに話すところとか、驚いたときのリアクションとか、少し伏し目な真顔からパッと笑顔になるところとか。
それが悪いとかそういうのではないです、他意はなく単純に思い出したというだけ。
キャラクターの立ち位置が似ているから、そう感じるだけなのかもしれないし、私が作品を意識しすぎているだけかもしれないけど。
マグダラの作品自体やキャラクター、役者さんはたぶん今も好きなんだけど、色々あったからあまり人にオススメしたり、話したりして良いものか、いまだに迷うところがあって。
だから、思い出されるのは少し複雑な気分だったけれど、それでも過去の作品が役者さんの糧になっているのかなと思うと嬉しい気もした。