朧月夜の独り言

趣味に関する備忘録と少しの日常

舞台遙か3Ultimate 再縁

舞台「遙かなる時空の中で3 Ultimate 『再縁』」初日行ってきました。

舞台化15周年記念公演ということで。
コロナで中止となった再縁の再始動と、十六夜記の再演の同時上演。
まずは再演編の初日開幕おめでとうございました。

1週間で本編と続編両方が観れるお得な期間。(キャストさんは大変だと思いますが)
まずは再縁(本編)の感想。

www.haruka3-butai.com


ネタバレ感想




物語は主人公・望美と、幼馴染の将臣、譲が異世界源平合戦にトリップするところから。
「白龍の神子」と呼ばれ、怨霊を封印する力を持つ望美は源氏軍と共に、怨霊を使役する平家軍と戦うことに。
しかし、一度は平家軍に敗れ、炎に包まれる京の町と仲間の死を目の当たりにする。
白龍の力によって時を越えた(時間を巻き戻した)望美は、再び平家軍と戦い、皆を守ることを決意する。

乙女ゲーム原作なので恋愛要素もあるのだけれど。
舞台の物語としては、望美が敗北の苦痛を味わいながらも、それを乗り越えて、人々が平和に暮らせる世界を作るために運命に立ち向かうところが主軸。
八葉(攻略キャラたち)からの好意に目もくれず、人々を守りたい・誰も傷ついてほしくないと願う望美の心が美しくて惚れてしまう。

オープニングは今までのシリーズと変わらず、一人一人の殺陣がかっこいい。
作品にもよるけど、ストレートプレイ作品は歌わないオープニングが好きだな。
「舞台遙か」はだいぶ長く見守っているので贔屓の気持ちはありますが、逆に思い出補正に負けないくらい今作も良かった。新キャストさんも含めて。

望美@渡辺さん
小柄で可愛いので柔らかい雰囲気もありつつも、戦場ではまさに戦女神。
深く踏み込んで剣を振る姿が様になっていてかっこいい!
カテコで「望美は人気なので…」と仰っていたので、ファンに理想の望美を届けるために努力してくださったんだなと感じる。
女性の新キャストという点においても本当に殺陣に遜色がない。
望美のキャスト変更がどうなるかなーと、一番気になる部分だったのですが杞憂に終わりました。
今作の望美様もとっても素敵です!!

将臣@遊馬さん
身長高っ!!
ハイステで拝見していたので知っていたけど、隣に並ぶ望美ちゃんとの身長差・体格差を見てるだけでドキドキする(歴代将臣・望美の組み合わせで一番の身長差…!)
幼馴染としての距離感(物理的な)も健在で、より一層。
そんな二人の距離感に対し、立場としては源氏側と平家側、それぞれが双方の要であることが何度繰り返しても苦しい。
1週目ルートで望美が源氏と一緒にいることを知ったときに、スッと笑顔が消えて嫌な予感を感じているような表情が印象的。

九郎@鐘ヶ江さん
源氏の大将として一般人(神子だけど)の女の子を巻き込みたくないという責任感と、純粋に好きな女の子に素直になれないツン感と。
そっけないんだけれど、それには九郎なりに考えがあるというのが感じ取れる。
殺陣の安定感は素晴らしい。
初日の緊張か、声張るときにちょっと苦しそうだなと思う瞬間が少し心配。

ヒノエ@掛川さん
アクションとか元々やってらっしゃったりしたのかな、身のこなしが軽やか。
望美に対して一人の女の子として接するときと、源氏の神子として接するときの雰囲気の差や、熊野の頭領として振舞うときなどの、空気感の切り替えも良い。
前回キャストの杉江さんは男前!かっこいい!という印象のヒノエだったけど、掛川さんは可愛さ?若さ?(演者さんの年齢はそんなに変わらないと思うけれど空気感)がある感じ。(どちらも好き)

弁慶@服部さん
話し方が優しくやわらかだからこそ、底の見えない感もある不思議な雰囲気をまとった人。
ただ優しいだけではなく、源氏のため・九郎のためなら利用できるものは利用するという弁慶の強かさがちゃんとある。
フード(?)で表情が見えないところが多いのがもったいない…!

譲@千綿さん
遙か5初演からの続投キャストの安定感。
また千綿さんの譲が見られて、「先輩!」が聞けて、嬉しい。
望美が他のキャラと話しているときの、切なげだったり、やきもちだったりの細かな表情はさすが。
望美のことが好きだという気持ちが報われないのが可哀想で可愛い。

景時@フクシさん
カラッと明るくて可愛さもある景時。
オオサンショウウオの日替わりが引き継がれていて(しかもバージョンアップしてる)頑張れ…!と応援したくなる笑
式神召喚で出てくるキャラは日替わりなのかな。
エンディング後に十六夜記へ繋がるワンシーンが追加されていて、十六夜記での景時もまた楽しみ。

敦盛@古賀さん
古賀さんは小学生の子役時代から舞台で拝見しているので、「もう18歳!?」と驚き。
お顔の美しさはそのままに、お芝居はパワーアップしていてすっかり一人の俳優さん。
殺陣も、内なる怨霊(水滸)に苦しむ姿も、素晴らしい。

リズヴァーン@新田さん
今作の殺陣師も務める新田さん、マントを翻しながらの殺陣は見応えバッチリ。
九郎との一対一手合わせが特に好き。
いつでも神子に寄り添ってくれる安心感もありつつ、もっと出番と絡みがほしいと思ってしまう。

知盛@中村さん
ご本人もカテコで遙か(無印)の話をされてましたけど、また出演してくださって嬉しい。
殺陣は言わずもがなです、本当にかっこいい立ち回り。
あと、クライマックスの、将臣に対する「有川!!」のセリフが好き。
平家軍の還内府ではなく、有川将臣という個人に対する、「行け」という言葉。
戦闘狂だけれど、理性的なところも感じられる知盛が良い。


スペースゼロは見やすいキャパな上に、さらに花道もあって、お芝居が間近で見られて楽しい。
演出面も、場面転換は多いですが、舞台の段差や花道を生かして完全に暗転する瞬間が少なく集中できるのも良い。


楽日配信も見まして。備忘録。
記憶にとどめておきたいシーンがたくさん…円盤欲しい…。
神泉苑で望美・九朗・ヒノエが怨霊と戦うシーン
 初演では怨霊は映像演出だった気がするけれど、今作ではちゃんと実体になっていたのが嬉しかった
・1週目の満月の夢
 将臣が望美の頭に手を置くところで手のひら全体でポンポンとした後に、手を離す前に指先だけでもう一度トントンとするところが、二人の関係性が出ていて良いなと思った
 軽い、少しからかうような指先が、甘やか過ぎない“幼馴染”の距離感を感じる
・オープニングで望美と八葉が揃うところ、将臣が少し遅れて望美の後ろから出てくるのが、最後に八葉になることと望美と対立することを暗示してるようでそれだけで、内容を知ってる身としては切なくなる