朧月夜の独り言

趣味に関する備忘録と少しの日常

BANANA FISH 前編

「『BANANA FISH』The Stage -前編-」観てきました。

アニメでBANANA FISHを見て、とても好みのテイストで内容も面白い作品だったので、舞台も楽しみにしてました。
アニメの放送時期見て驚き…2018年…3年も経ったのか。

 
今作は前編ということで、アニメ2クールある内の1クール終わりまで。
アッシュと英二の出会い、ロスまでの旅、月龍とゴルツィネに捕らわれ、ラストはオーサーと対決。
ぎゅっと凝縮されてるけど、舞台で観たかったシーンの連続で楽しい。
シーン一つ一つが美しくて、ビジュアルのインパクトだけじゃなくキャラの心情やバックボーンが脚本やお芝居から伝わってきて、BANANA FISHの暗い世界の中でもがくキャラ達が美しい。
テンションが上がるというよりは、じわじわと内側から熱く切なくなって目が離せなくなるような感覚。
ストーリーを知っているということもあり、余計なことを考えずにじっと見入ってしまった。

松崎さんの演出も、この前黒執事でも拝見しましたが大きいセットを色々組み替えてシーンを繋いでいくのが上手くて、話が途切れず見やすい。
2.5次元で2時間休憩なしの作品観るの久しぶりかも、そういう意味でも集中して観れて良かった。

アッシュ・英二が二人並んだときの破壊力が色んな意味ですごい…知ってたけど。
ビジュアルの美しさから、英二の純粋さ、そんな英二に傷を癒されながらも巻き込みたくないアッシュの葛藤…。
アニメで観るアッシュは人間離れした風格があったけれど、舞台で生身の人間が演じているのを観るとどんなに美しく強くても、弱ったり過去に苦しんだりすることのある一人の人間なんだなという感覚が強くなる。
ショーターの最期や、悪夢にうなされて英二にすがるシーンで恐怖と悲痛がより伝わってきてアッシュへの愛しさと感情移入が増す。
岡宮さんの英二は純粋さがとてもナチュラルで、これはアッシュが心を許してしまうと納得の英二、可愛い。
アッシュにとって唯一、損得も組織も関係ない存在というのが随所で描かれていて、幸せな朝を迎え続けてほしいと願ってしまう…。

マックス・伊部・ゴルツィネら大人組はお芝居の迫力も一層あって、作品の雰囲気を締めてくれてかっこいい。
ゴルツィネの登場を見て、アニメ放送中にゴルツィネのCVの運昇さんが亡くなられたのを思い出して、次元は違えどまたゴルツィネに魂が宿って動いているのを観れたことになんだか感動した。

アクションシーンも見ごたえあってかっこ良かった。
銃撃戦もあるけどナイフ・素手の殺陣も多くて、「蹴り」のアクションが好きなので良い蹴りがたくさん見れて嬉しい。
パルクールのようにセットの上を跳びまわったり、役者同士の距離近めのギリギリのアクションも迫力があって、跳んで着地したときの振動が客席に伝わってくるのとか生舞台のたまらないところ。
シンがゴルツィネの屋敷に忍び込むところの、椎名さんの隠密アクションが美しすぎ。
アッシュ・オーサー戦は、重心落とした体制から繰り出す一手一手のスピード感がアニメの雰囲気そのまま。
世界観がリアル寄りの作品なので傷を受けたときの痛みのお芝居の生々しくて、見ていて辛くなるほど素晴らしい。


後編も楽しみ、チケット取れると良いな。
シン・月龍の中国チームは前編出番少な目。(アニメもだっけ?)
後編どう盛り込まれていくのか気になるところ。


椎名さんお誕生日おめでとうございます。
カテコで35歳で14歳役と仰っていましたが、本当に全然見た目が変わらない…。
作中でもバック転ガンガン決めてて最高でした。