朧月夜の独り言

趣味に関する備忘録と少しの日常

刀ステ 无伝①

「舞台『刀剣乱舞』无伝 夕紅の士 -大坂夏の陣-」行ってきました。

天伝千秋楽から約1ヶ月、やっと観れました。

 
前回の物語の回収やら、刀ステ全体の伏線やら、今作も盛りだくさん。
何から書こうか…。

物語は天伝の続き、同じ時間軸で時が流れ大阪夏の陣
政府の刀である泛塵と大千鳥十文字槍は大阪冬の陣で自害した真田信繁の影武者をしていたが、真田十勇士高台院に見破られ、泛塵は豊臣方に囚われ、大千鳥十文字槍は追われる身となる。
本丸から遣わされた三日月らは大千鳥と合流し、大幅な歴史改変により放棄されることとなったこの時間軸を史実に戻すため動き出す。

天伝は弥助や阿形・吽形、時間遡行軍の動きが読めず、何が起こっているのかを探るパートが長かったけれど、无伝は「もう正史に戻すのは無理、放棄が決定された上でできるだけ史実に戻す」というところが早々に決定されて話の展開が早い。
政府権限の刀+放棄された世界、ということで特命調査のような雰囲気。
泛塵と大千鳥十文字槍が三日月を探るという点も、協力するために腹を割ろうと、早々に三日月に明かすことになり、すぐに和解してくれてスッキリして観れる。
今後への伏線は色々あれど、今作としては刀剣男士対真田十勇士の構図がわかりやすいし、お互いの信念のもと戦うというのも熱くて物語が結構好きなテイストで楽しかった!


真田十勇士
天伝で自害した真田の兵たちの刀が顕現した姿、で良いんだよね。
真田十勇士(人間)の名前を名乗っているから混乱したけど、途中で自分たちは刀だと話していた気がする。
天伝ラストで阿形・吽形が持っていたけれど、誰が顕現させたのか。
信繁を主として、豊臣を守るという使命を負った刀たち。
高台院に刀剣男士と仲良くしろと言われ鶴丸と酒を飲んでいた筧十蔵が取り乱してしまうところと、ラストの刀剣男士との立ち回り後に大坂城へ向かうところは辛い。
自分の目的のために歴史改変しようとする歴史上の人物ではなく、使命の遂行と主の守護のために生み出された存在。
動機が刀剣男士と同じであることや、自分たちの存在意義を純粋に全うしようとするところに感情移入できて切ない。
ビジュアルが白髪(+隈取メイク)、作中でも「朧」というワードが出てきたので維伝の朧のイメージなのかなと思ったけど、泛塵や大千鳥十文字槍も淡い髪色+赤服だから白×赤は真田のカラーリングなのかなとも思ったり。
朧は逸話やこうあってほしいという気持ち(物質がない)ところから生まれたけど、真田十勇士は刀という触媒がある点では朧よりも実体がある感じがする。


黒田官兵衛
天伝でも話に絡んできたけど、まさかご本人様が出てくるとは。
見た目も、強さも、既に人ならざる者。
「今回は高台院を…」と言っているので、円環を回っていて、なおかつ歴史改変を行っているような感じ?
三日月と官兵衛(と刀剣男士?)は同じものを探しているという謎の伏線。
今作では倒されずに姿を消したので、今後も出てきそうだけれど、官兵衛は何をしようとしているんだろうか…。
官兵衛に敗北した長谷部は強くなることを決意、これが悲伝の修行に繋がるのか。
一緒にいた薬研も修行に行きそうな雰囲気だった、極め薬研見たいな。
それにしても敗北して倒れたままの長谷部の横に座って、強くなろうと励ます薬研男前すぎて最高。


▼泛塵と大千鳥十文字槍
目的は三日月宗近の監視だったけど、結局放棄された世界の修正に大忙し。
二人は自分たちの影武者が失敗したことが今回の大幅な歴史改変に繋がったという認識?だったけど、信繁が死んだまま歴史が進んだらそれはそれでどうなってたのか。
いつも政府刀は最終的に本丸の仲間になるけれど、この二人は「別の個体が本丸に行くかも」と言い残し、本丸の仲間にはならずに去ってしまった。寂しい。
泛塵は「大千鳥十文字槍は真田信繁の愛槍」というのは史実ではないかもしれないことを気にして、大千鳥に真田十勇士の物語を食らわせたい?という発言をしていたが、そのあたりも回収できていたのかわからない…。
二人ともキャスト発表されたときから楽しみにしてたけど、想像以上のはまり役でとても良かった!また観たい。
特に大千鳥はゲーム実装から結構好きなキャラだったけど、今作での冷静かつ潔く三日月に協力を仰ぐ理性的な男前さや、泛塵に対する仲間意識など、キャラの魅力増し増しで近藤さんのお芝居も良くてかなりツボってしまった。


三日月宗近
鶴丸の「この戦いは終わらないのではないか」という発言。
単に時間遡行軍との戦いが長期化していることを指しているのか、三日月が円環を回っていることを察しているのか。
私的には鶴丸が自身が終わらない戦いに狂ってしまいそうというより、三日月が円環を抜けられずに狂ってしまわないか気にかけているような気がする、円環を回っていることを察しいてる前提だけど。
鶴丸も三日月と同じように円環を回ってるということは無いよね。
三日月は自分だけが回っていると思っているけれど、実は鶴丸は三日月が回っていることを知った上で三日月を助けるために回ってる…でも鶴丸は結いの目じゃないから回れないか。
長い戦いの中で狂わずにいるためには、という質問に対して三日月が「本丸」と答えるけれど、三日月にとっては円環を巡る中で狂わずにいられる理由という風に聞こえる。

時の政府に目を付けられるという大千鳥との会話。
三日月としてはループしているので、自分が目を付けられる存在(=結いの目)であるということは知っているけど、逆に時の政府がなぜ三日月の監視をしているのか。
天伝で「どこの三日月も…」という話が出たけど、やっぱりどの本丸の三日月も結いの目(もしくは別のバグ)が発生してしているってことなんだろうか…。
既に他の三日月でバグが発生していて、各本丸の三日月は政府に監視されている…?

ラストで桜が血を吸って赤く染まり、鬼丸国綱が顕現する映像が。
悲伝で鵺が顕現したのと同じ状況で鵺が鬼丸に変わり、「悲伝」の文字が「陽伝」に変わる。
円環で繰り返す中の、別の「ひでん」の物語ということなのか。
そもそも何が要因で書き変わったのか、无伝の物語が影響したのか、それとももっと別の事柄なのか…。
陽、太陽というと山姥切を思い出す。
悲しみが太陽に変わり、山姥切が三日月を救い、刀解されない物語になっていたら熱いな。


▼そのほか箇条書き
・歴史を守るのが刀の本能、豊臣を守るのが真田十勇士の本能。
 本能=顕現された理由・主からの願いなのかなと、今作では思ってみたり。
・久しぶりに見る三日月@鈴木さんの殺陣やっぱり美しい。
 周囲が斬りかかるのをためらうような、ゆったりと歩いているのに緊張感と圧のある殺陣。
 ドーナツ1周一人で立ち回ったのも驚き。
鶴丸@染谷さんの戦闘狂おじいちゃん感が好き。
 維伝の時は小烏丸と一緒にサポート係って感じだったけど、今作はがっつり主力メンバーで真剣必殺もあって、ガツガツ戦ってる染様鶴丸が見れて嬉しかった。
 傷を受けても「赤に染まって鶴らしい」とケロリと言ってのける雰囲気がイメージ通りの鶴丸なんだよな。
・悲伝ぶりの三津谷さんの骨喰。
 北川さんの骨喰は自分の記憶が無いこと対する発言・不安や足元の覚束なさを感じるけど、三津谷さんの骨喰は悲伝のときから自分よりも三日月を心配している雰囲気。
 物語の内容が違うこともあるけど、北川さんと三津谷さんで骨喰のキャラクター性が違ってるのが、意図してなのか気になるところ。