朧月夜の独り言

趣味に関する備忘録と少しの日常

あいつが上手で下手が僕で①

舞台「あいつが上手で下手が僕で」観に行ってきました。

ドラマの続編にあたる舞台、面白かった。


物語は湘南劇場に新しい支配人がやってくるところから。
ショーレースの準備に忙しくする面々に、支配人はシャッフルユニットでSNS動画を撮影することを命じる。
文句を垂れながら動画ネタを作る彼らの前に、先輩芸人「マリーゴールド」が現れる。
売れているように見えるマリーゴールドが抱えてる問題、シャッフルユニットでのトラブル、そして本命のショーレースの準備…。
コンビの相方という特別な相手と、ぶつかって、悩んで、協力して、夢に向かって進む青春感が楽しかった。

ドラマで基本的な設定が描かれている分、舞台ではそのへんが不要になるので話がスッキリ。
すぐに本題に入ってテンポよく進むのが気持ち良い。

エクソダス
元々演者のお二人が仲良いのも知ってるし、荒牧さんのボケと和田さんのツッコミは見慣れてるので、当て書き感もあって不思議な感じ。
売れなきゃと焦る島と、純粋にネタ勝負したい時浦のすれ違い。
どのコンビにも言えることだけど、不器用で言葉足らずで、お互いの笑いが大好きなのにそれが伝わってなくて、ちゃんと言葉にしないと伝わらないよとカップルに言うアドバイスみたいになってしまう笑
変な意味ではなく、コンビ組む組まないとか、組んだら一蓮托生なとことか相方って恋人みたいなところあるよなぁと観てて思う。
けどエクソダスの和解が、浜辺で、時浦の背に島がきゅっと寄り添うのは本当に恋人かとツッコみたくなったけど笑

らふちゅーぶ
ドラマでたくさんぶつかった分、舞台では大きなトラブルはないコンビ。
去年の38フェスの失敗を引きずって、鳴宮は蛇谷のためのネタを書くこと、蛇谷は鳴宮のネタを活かすことを考えてスランプに。
お互い気を遣って、でもそれをまた口にしないからすれ違う笑
どのコンビも愛しい。
鳥越さんも崎山さんも芝居がうまくて、二人のガラの悪さがリアルにちょっと怖くて楽しい。
あと38フェスの猫を飼ってみたい…のネタが普通に面白いしうまい。

アマゲン
現多に誘われて本気でお笑いを始めた天野だけど、現多の気持ちがわからず不安になって、そんなときにシャッフルユニットで犬飼と楽しくやってる現多を見てさらに不安になって。
ここも言葉が足りないし、天野は表情も足りないし、でも天野がここまで現多とお笑いをやることに本気なのが嬉しい。
和解するときに現多が天野の横に跪いて天野の顔を覗き込みながら謝る現多が可愛い。
天野@梅津さんが(今作に限らずだけど)芝居する姿が本当に楽しそうでいつ見ても最高。
天野は自由度高いし、ネタシーンでもキャラ変えられる部分がもあって本当に楽しそうに演じてるなというのが伝わってくるんだよな。

ロングリード
生き霊になるほど湾野の気持ちが強い反面、犬飼はふわふわと周りに流されがち。
湾野としては、自分が犬飼をお笑いに誘ったし一緒に売れたいと思ってるのに、犬飼の方が世渡り上手で現多とプチブレイクしてしまったことにやきもきしてるんだろうなぁと。
犬飼は犬飼で、二人で売れるためのきっかけとして頑張ってるんだろうけど、それがまた伝わらない。
犬飼@田中さん、歌ネタ多いの大変そうで見ててちょっとハラハラする笑

ボリューム満点のネタシーンは果たしてどこまでが決め打ちで、どこからが日替わりで、どれがアドリブなのか。
常にネタが飛び交って、キャストさんはめっちゃ神経張り巡らせてそうで大変。
蛇谷@鳥越さんが麻雀牌をめっちゃテンション高く並べてたのはアドリブなんだろうな。
時浦@荒牧さんが耐え切れず、笑いをこらえながら「面白くない…」って言ってるのが面白すぎてこっちも笑っちゃった。
荒牧さんの笑いの沸点の低さがとても好きで微笑ましくてついつい注目してしまう。
38フェスのネタはガチで、ネタ番組とかで見るような尺で漫才やってて本当にすごかった。