朧月夜の独り言

趣味に関する備忘録と少しの日常

BANANA FISH 後編

『「BANANA FISH」The Stage -後編-』観てきました。

良かった、とても良かった。


物語はアニメ2クール目の内容。
オーサーとの抗争後、世間にアッシュは死んだと報道されるところから。
アニメを見たのがだいぶ前なのでストーリーの記憶が薄れてるのもあるけど、どこをカットした??と思うほど、3時間弱にまとまっていて物語の流れがとても良かった。
演出も前編同様、暗転が少なくて、演じている方は大変だろうなと思うほど細かくセットを入れ替えながら、場所や人物の転換が多いのにとても自然に物語が展開されていって3時間があっと言うま。

後編の物語…つらい、知ってた。
BANANA FISHの研究のため、ゴルツネの後継者として、月龍の嫉妬の対象として、フォックスの利益のため、色々な人物がアッシュを狙って、監禁され奪還し…英二とアッシュが再会しては引き離される展開に、もう二人を離ればなれにしないでと心が痛くなる。
アッシュのために銃を持ち戦う英二と、英二のためにいつでも命をかけるアッシュ、お互いのせいではなくお互いのためにと行動する二人が美しい。
わかってはいたけど、最終的に二人が離ればなれになって終わりを迎えるのが本当に切ない。
病院で一瞬顔を合わせるあのシーンが二人の別れなんだよね…まともに言葉を交わすこともできずに立ち去るあそこが。
エンディングを知っているからこそあのシーンが刺さる。
ラストの英二が日本に旅立ち、アッシュが最期に図書館にたどり着くシーンの演出が最高でした。
アニメでは飛行機に乗っている英二と、図書館で手紙を読むアッシュの画だったけど、舞台では図書館のアッシュのそばに英二が降りてくる演出が入っていて…!!
(実際に英二が来たという意味のではなく、イメージ的な演出。)
“魂は君と共に” でアッシュの隣に英二がいるのが、舞台ならではの演出で、感動的で素晴らしかった。
岡宮さんの英二が天使かという清らかさで、そんな英二に寄り添われながら最期を迎えるアッシュの魂が少しでも救われれば良いなという感情が込み上げてくる。
本当、岡宮さんの英二がピュアで最高。
見た目可愛い寄りの英二だけど、アッシュのことを対等に心配したり叱ったりできる「英二の方が年上」という設定に納得がいく大人っぽさもちゃんとあって。
水江さんのアッシュは、相変わらずビジュアル美しい。
アッシュの対峙する相手によって雰囲気や顔が変わるところもたまらない。
特にね、英二を裏社会に関わらせてはいけないと気丈に英二を守ろうとする姿と、アッシュが気を張っていることに気づいている英二のお芝居が好き。

アクションシーンも満載で。
多いんだけど、不思議とダレたり中弛みしたりせず集中して見られる。
みんなアクションうまくて見ていて気持ち良い。
「蹴り」のモーションが大好きなので、近距離戦が多いのも見ごたえあって楽しい。
特に後半のフォックス戦の、それぞれリーダーが中心でじっと戦況を読みながら、周りで戦闘が繰り広げられる構図がめっちゃかっこいい。
最近の谷口さん、若い子に立ちはだかる悪役が多いな笑
最高に怖くてかっこ良かった。
パルクールみたいにセットを飛び回るところも多くて、千秋楽まで怪我なく終えられるよう祈ってます。