朧月夜の独り言

趣味に関する備忘録と少しの日常

メリー・ポピンズ2022

ミュージカル「メリー・ポピンズ」観に行ってきました。

刀ステにどっぷりだったので気持ちがミュージカルに向くか心配でしたが、そんな心配は無用でした。


前回公演も原作映画も未視聴の完全初見でしたがとっても楽しかったです。
本当に幸せな気持ちになれる…というか終始目頭が熱くなるほどあたたかく美しい物語でした。

物語の舞台はロンドンに住むバンクス家。
父親・ジョージは仕事第一で家庭のことは妻に任せっぱなし。(でもきっとそれが当たり前の時代)
厳しく育てられ、それが正しく、将来のためになるという考えを持ち、自分の子供たちも厳しく育てようとする。
母親・ウィニフレッドは、夫を立て、ジョージが望むように家庭を守ろうと・子供を育てようとするもうまくいかず。
バンクス家は中流階級なのかな、上流階級との人付き合いにも四苦八苦し疲れ切っている。
そんな二人の子供・ジェーンとマイケルは、構ってくれない父親と、厳しい子守ばかりあてがう母親への寂しさと不満でいたずらばかり。
そんなところへ子守としてメリー・ポピンズが現れ、家族の問題を不思議な力で解きほぐしてゆく。

メリーさんは本当に不思議で素敵な存在でした。
具体的に家族に対して何か口出しをしたり、魔法をかけて操ったりするわけでもなく、ただ子供たちに色々なものを見せ・経験させ・考えさせ。
子供たちが良い子になり、両親を支えたいと思うことで、両親の心も少しずつ変わっていき自然と家族がうまくいくようになる。
家族が少しずつ良い方向に向くたびに、何だか泣きそうになってしまう。
メリー@濱田さんは一見厳しそうだけれど、優しさと包容力に溢れる雰囲気。
バートに対してちょっといじわるなところが可愛い。
というか、バートがあんなにメリーさん好き好きな感じなの知らなくて驚いた。
二人のやり取りが可愛くてとてもときめき。
バート@大貫さんは、ダンスや所作の一つ一つが美しく。
明るくチャーミングなんだけれど、どことなく紳士的な男らしさがあるところが心惹かれる。

何といってもこの舞台は歌とダンスが素晴らしい。
作品としては初見だったけれど曲は耳馴染みのある曲ばかり。
スパカリの細かなアルファードの振り付けや、step in timeのタップダンスは圧巻。
step in timeでは壁を登り、天井でステップを踏むバートも見ごたえがあり。(宙に吊られてる大貫をよく見かけるな@fons)
手拍子も大盛り上がりで一緒になって楽しめる作品でした。

最後にメリーさんが傘で飛び立つ場面。
客席をのぼっていくのは知っていたけれど、まさか3階席まで上がるとは知らず。
思いがけずメリーさんを近くで観ることができて嬉しかった。